#0069) LET LOVE IN / THE GOO GOO DOLLS 【2006年リリース】

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以前、SOUL ASYLUM〔ソウル・アサイラム〕の9thアルバム「THE SILVER LINING」を取り上げた時に、「このアルバムがリリースされた2006年には、彼らと同様に劇的な復活作を届けてくれたアーティストが他にもいる」と書いたのだが、その一つがGOO GOO DOLLS〔グー・グー・ドールズ〕の8thアルバム「LET LOVE IN」だ。


先に書いておくが、このアルバムに収録されている曲はとても保守的なロックである。


初期のGOO GOO DOLLSのようなパンクらしい荒々しさは全くない。


「貴方たちはBON JOVIボン・ジョヴィ〕ですか?」と問いたくなるほど、保守的なアメリカン・ロックが次から次へと繰り出される(これは別にBON JOVIをディスっているわけではないので誤解なきようお願いしたい)。


全盛期のGOO GOO DOLLSの大ヒットアルバムである「A BOY NAMED GOO」や「DIZZY UP THE GIRL」もなかなか保守的なサウンドだったが、この「LET LOVE IN」は更にその上を行っている。


ここまで保守的になってしまうと、初期からのファンはちょっと着いて行けなくなったりすることもありそうだが、GOO GOO DOLLSの場合はここまで保守的な音になっても全く嫌な感じがしない。


その辺がSOUL ASYLUMの「THE SILVER LINING」と、とてもよく似ている。


実は筆者は、ポストパンク/ニュー・ウェーヴのムーヴメントから出てきて、今では超大物になってしまった、あるバンドが苦手なのだが、何故、苦手なのかということを考えてみると、なんとなく彼らがロック・キッズの方ではなく、音楽評論家や賞レースの審査員の方を見ているような気がするからだ(これは筆者の思い込みであり、確証があるわけでないので筆者の言い掛かりである)。


GOO GOO DOLLSもアルバムをリリースする毎にサウンドが保守化していったバンドだが、彼らの場合は音楽評論家や賞レースの審査員の方を見て保守化したのではなく、ロック・キッズが喜ぶ曲を書こうとした結果として保守化に繋がったように思えてならない(これも筆者の思い込みであり、確証があるわけでない)。


ただ、長年、ロックを聴いていると、そういうものが透けて見えるようになった気がしてくるのである。


このアルバムを聴いているとGOO GOO DOLLSというバンドの潔さが感じられてならない。


このアルバムがリリースされた頃、どこかで読んだインタビューでフロントマンのJohn Rzeznik〔ジョン・レズニック〕が、「今の俺たちは"Iris"の頃ほど売れていない」と自虐的なことを言っていた。


"Iris"とは、映画『シティ・オブ・エンジェル』の主題歌にも起用されたGOO GOO DOLLSの曲であり、1998年に彼らが放った大ヒット曲である。


上記の自虐的なインタビューを読んで、筆者はJohn Rzeznikにこう言いたくなった。


「ヒット曲が出れば僕たちファンも嬉しいけど、それよりも、これから先も良い曲をずっと聴かせてほしいんだ」