#0127) UNDER THE BLADE / TWISTED SISTER 【1982年リリース】

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グラム・メタルと聞いて思い浮かべるバンドにはどんなものが有るのだろうか?


有名どころでは、MOTLEY CRUE〔モトリー・クルー〕、RATT〔ラット〕、DOKKEN〔ドッケン〕、BON JOVIボン・ジョヴィ〕、POISON〔ポイズン〕、CINDERELLA〔シンデレラ〕、WARRANT〔ウォレント〕辺りだろうか?


GUNS N' ROSES〔ガンズ・アンド・ローゼズ〕、SKID ROWスキッド・ロウ〕辺りも有名なインターネット百科事典ではグラム・メタルにカテゴライズされているが、筆者の中では少し違うかなと感じている。


いずれにしても、上記のバンド名を挙げているだけではグラム・メタル・マニアとしてはまだまだである。


Y&T〔ワイ・アンド・ティー〕、QUIET RIOT〔クワイエット・ライオット〕なんて名前が出てくると、「オッ、なかなかのマニアやん」と思うのだが、やはり、このバンドの名前を挙げて欲しい。


TWISTED SISTER〔トゥイステッド・シスター〕である。


今回はTWISTED SISTERの1stアルバム「UNDER THE BLADE」を取り上げてみる。


「UNDER THE BLADE」のアルバム・ジャケットに写るメンバーの写真を見て頂きたい。


グラム・メタルの特徴である濃いメイクを施し、派手な衣装を着てはいるが、美しくて煌びやかな感じは無い。


特にセンターを陣取っているシンガーのDee Snider〔ディー・スナイダー〕は怖さを通り越して滑稽さすら感じさせてくれる。


しかし、筆者にとっては、このバンドこそがグラム・メタルの象徴なのである。


最初にTWISTED SISTERを知ったのは、グラム・メタルの名バラードである"The Price"のミュージック・ヴィデオを見た時だった。


見た目の滑稽さとは裏腹に、「夢を叶えるために俺たちが支払った対価、それは俺たちの人生そのもの」と、真面目に歌い演奏する彼らに、当時中学生だった筆者は魅かれたのである。


早速、"The Price"が収録されている3rdアルバムの「STAY HUNGRY」を聴いてTWISTED SISTERにド嵌りし、その次に聴いたのが今回取り上げた「UNDER THE BLADE」だ。


TWISTED SISTERは米国ニューヨーク出身のバンドだが、このアルバムは英国のSecretというレーベルからリリースされており、彼らは本国の米国よりも先に英国で人気に火が付いた。


かつてキャッチーな音楽性とコミカルなキャラクターを併せ持つSLADE〔スレイド〕を愛した英国がTWISTED SISTERを認めたのは何となく頷ける話だ。


この「UNDER THE BLADE」がグラム・メタルを代表するアルバムかと言われると、そうでは無いのだろう。


今でもグラム・メタルを代表する一枚として挙げられるのは「STAY HUNGRY」の方だ。


しかし、筆者は「UNDER THE BLADE」の方により大きな愛着を感じている。


このアルバムには、これから上昇して行くバンドの勢いが感じられ、粗削りながらもその疾走感が何とも心地よいのである。


前述のとおり、TWISTED SISTERはニューヨークのバンドなのだが、クラシック・ラインナップと言われる全盛期のメンバー全員がニューヨークの出身である。


バンド活動をするために地方からニューヨークに流れ着いた人達ではなく、生粋のニューヨーカーなのである。


そのせいか、彼らの音には都会的で洗練されたセンスが感じられる。


そして、このバンドはどんな時でもロック・キッズの味方であり、ロック・キッズにとっては信頼できる兄貴分なのである。


「勉強が嫌になったって?いいじゃないか、俺たちとロックン・ロールしようぜ!」、「学校で虐められてるって?そんな学校は辞めて俺たちとロックン・ロールしようぜ!」って言ってくれるのがTWISTED SISTERというバンドなのである。


2010年代も残すところ数年で終わろうとしている今、ロック・キッズにとって最も必要なのはTWISTED SISTERのようなバンドなのではないかと思えて仕方がない。