このブログも投稿が10回を超えたので、そろそろ自分の人生を変えられたバンドのアルバムについて書いてみようと思う。
NEW YORK DOLLS〔ニューヨーク・ドールズ〕の1stアルバム「NEW YORK DOLLS」だ。
筆者は、このバンド、そして、このアルバムに出会わなければ、もう少し人並みの真っ当な生き方が出来ていたのではないかと思う。
とにかく、このアルバムには人を狂わせる魔力がある。
NEW YORK DOLLSのことを強く意識するようになったのは、1980年代の中頃、当時、毎月購入していた音楽雑誌「音楽専科」に掲載されていたグラム・ロック特集だ。
その特集では、グラム・ロックの英国の双璧としてT. REX〔T・レックス〕とDavid Bowie〔デヴィッド・ボウイ〕が、そして、米国の双璧としてALICE COOPER〔アリス・クーパー〕とNEW YORK DOLLSが紹介されていた。
NEW YORK DOLLSのことは、その特集を読む前から知っていた。
当時、筆者が大好きだったバンドHANOI ROCKS〔ハノイ・ロックス〕がインタビューで度々その名を上げていたからだ。
気にはなっていたが、国内盤のみを取り扱っている一般的なレコード店にはNEW YORK DOLLSのレコードなんて置いてなかった。
NEW YORK DOLLSのレコードが手に入ったのは、輸入レコード店に通うようになってからだ。
その輸入レコード店でNEW YORK DOLLSの1stアルバム「NEW YORK DOLLS」を見つけた時、あまりの嬉しさに身震いしたことを今でも昨日の事のように憶えている(正確には2ndアルバム「TOO MUCH TOO SOON」との2 in 1レコードだった)。
家に帰ってレコードを再生し、オープニング曲"Personality Crisis"のギターのイントロが鳴った瞬間、もうノックアウトだった。
断言する。
このイントロを聴いてノックアウトされないのであれば、もうロックン・ロールを聴く必要はない。
「ロック」は好きになれるかもしれないが、「ロックン・ロール」に犯されることはないだろう。
40代の後半になった今でも、このアルバムを聴くと10代のあの頃に戻ってしまう自分に、ちょっとした恥じらいを感じる。
このアムバムを聴いた時に壊れていった自分の中の何かが、その後の自分の生き方を決定づけた。
繰り返しになってしまうが、このアルバムに出会っていなければ、もっと人並みの生き方が出来ていたと思う。
それでも、今、けして楽な暮らしが出来ていない自分の生き方を全く後悔していない。