筆者がこのブログで使っているID「DesertOrchid」とは、今回取り上げたCRAZYHEAD〔クレイジーヘッド〕の1stアルバム「DESERT ORCHID」から拝借している。
現在、Amazon Music Unlimitedでこのアルバムを検索すると上の画像がアルバム・ジャケットとして表示されるのだが、過去に筆者が買った日本盤のアルバム・ジャケットは下の画像だった。
自分のIDとしてタイトルを拝借しているアルバムなのでそれなりに思い入れはあるのだが、単純に「Desert(デザート/砂漠)」、「Orchid (オーキッド/蘭)」という言葉や音が気に入っている。
ちなみに、Desert Orchidとは1983年から1991年に活躍した英国の競走馬の名前であり、Dessie〔デジー〕という愛称で親しまれている。
さて、CRAZYHEADの1stアルバムとしての「DESERT ORCHID」だが、簡単に言ってしまえば「パンクからの影響が強く、ハード・ロックからの影響も少なからず感じられるロックン・ロール」である。
当時、THE GODFATHERS〔ザ・ゴッドファーザーズ〕の「BIRTH, SCHOOL, WORK, DEATH」、ZODIAC MINDWARP & THE LOVE REACTION〔ゾディアック・マインドワープ&ザ・ラブ・リアクション〕の「TATTOOED BEAT MESSIAH」と共に愛聴したアルバムなのだが、今、調べてみたところこの三枚は全て1988年にリリースされている。
この頃の筆者は、大好きだったHANOI ROCKS〔ハノイ・ロックス〕が1985年に解散したことにより、HANOI ROCKSの不在を埋めてくれるロックン・ロール・バンドを探していた時期であり、その候補の一つとして聴いていたバンドがCRAZYHEADだった。
結局、HANOI ROCKSの不在を埋めてくれたのはTHE DOGS D'AMOUR〔ザ・ドッグス・ダムール〕だったのだが(THE DOGS D'AMOURの「IN THE DYNAMITE JET SALOON」も1988年のリリースである)、CRAZYHEADにも一時期はかなり入れ込み、「DESERT ORCHID」も毎日のように聴いたものである。
だいぶ永いこと聴いていなかったのだが、今回これを書くにあたり久しぶりに聴いてみた。
当時はノイジーなバンドという印象があったのだが、今、改めて聴くと、けっこうしっかりとしたメロディがあって、意外とポップだ。
時折、ハード・ロック風のギター・ソロが出てきたりもする。
このアルバムがリリースされたのは1988年であり、ロックの世界ではこの頃からパンクとハード・ロック/ヘヴィ・メタルの垣根がなくなりつつあり、CRAZYHEADというバンドの音楽性にもその傾向が顕れている。
けして、ロックの歴史に刻まれるようなバンドでもなければ名盤でもない。
しかし、このアルバムを聴いていると、パンクとハード・ロック/ヘヴィ・メタルの両方好きだということが御法度ではなくなる時代の到来を感じ取ることができる。