#0143) IF YOU DON'T ALREADY HAVE A LOOK / THE DIRTBOMBS 【2005年リリース】

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米国ミシガン州デトロイト出身のぶっ壊れたガレージ・ロック・バンドTHE GORIES〔ザ・ゴーリーズ〕が解散した後、同バンドでギター&ヴォーカルを担当していたMick Collins〔ミック・コリンズ〕が結成した、これまたぶっ壊れたガレージ・ロック・バンドがTHE DIRTBOMBS〔ザ・ダートボムズ〕だ。


ちなみに、THE GORIESで同じくギター&ヴォーカルを担当していたDan Kroha〔ダン・クロハ〕が結成した、こちらもまたぶっ壊れたガレージ・ロック・バンドがDEMOLITION DOLL RODS〔デモリション・ドール・ロッズ〕である。


いずれも最高にイカしたバンドなのだが、今回はTHE DIRTBOMBSを取り上げてみる。


THE DIRTBOMBSについては、どのアルバムを取り上げるか、非常に悩ましいバンドだ。


彼らのアルバムは、いずれも駄作なしのカッコ良さなのだが、このバンドは、例えば、2ndアルバムの「ULTRAGLIDE IN BLACK」はジャンル不問で黒人アーティストの曲のカヴァーを集めたアルバムであり、5thアルバムの「PARTY STORE」はデトロイト・テクノのカヴァーを集めたアルバムであるという具合に、けっこう変則的なアルバムをリリースしている。


このブログでは、なるべくオリジナルのスタジオ・アルバムを取り上げるようにしているのだが、THE DIRTBOMBSの場合は彼らの魅力を解り易く伝えることができる「IF YOU DON'T ALREADY HAVE A LOOK」というコンピレーション・アルバムがリリースされているので、これを取り上げることにする。


上記のアルバム・ジャケットでセンターを陣取っているのがMick Collinsである。


何とも不敵な面構えではないか。


「IF YOU DON'T ALREADY HAVE A LOOK」は2枚組のコンピレーション・アルバムなのだが、その構成が面白い。


Disc 1には全29曲が収録されているのだが、1曲を除いて他はMick Collinsが書いたオリジナル曲が収められている。


Disc 2には全23曲が収録されているのだが、こちらにはカヴァー曲が収められている。


つまり、Mick Collinsのオリジナル曲と、彼の音楽的影響源が解る曲を、このアルバム一つで大量に聴くことができるのである。


Disc 1で聴けるこのバンドではお馴染みのガレージ・ロックも面白いのだが、Disc 2で聴けるカヴァー曲の選曲が実に面白い。


このバンドが演奏しているガレージ・ロックから容易に連想できるアーティストの曲と、バンドの音からはちょっと結びつかないようなアーティストの曲が収められている。


例えば、THE ROLLING STONESザ・ローリング・ストーンズ〕やTHE GUN CLUB〔ザ・ガン・クラブ〕等のロックン・ロールやパンク系のアーティストのカヴァーは解り易いのだが、英国のシンセポップ・デュオSOFT CELL〔ソフト・セル〕、地元デトロイトの先輩であるポップ・ロック・バンドTHE ROMANTICS〔ザ・ロマンティックス〕、オーストラリアのヴォーカル・グループBEE GEESあたりに関しては、「えっ、こんなのも好きだったの?」って感じで驚かされた。


同時に、ジャンルなんか無視して、好きな音楽を何でも聴きまくるその雑食的な姿勢に共感出来たのである。


書ききれないが、上記以外にも意外な選曲が目白押しだ。


THE DIRTBOMBSを聴き始めるなら、オリジナルのスタジオ・アルバムよりも先に、このコンピレーション・アルバム「IF YOU DON'T ALREADY HAVE A LOOK」を聴くことをお薦めしたい。


このアルバムのDisc 1で聴けるぶっ壊れたオリジナルのガレージ・パンクと、Disc 2で聴ける解り易いカヴァー曲とちょっと意外なカヴァー曲を楽しめるなら、オリジナルのスタジオ・アルバムも間違いなく楽しめるはずだ。