1970年代は洋楽の黄金時代であり、「手に負えない名盤」が多い。
例えば、THE ROLLING STONES〔ザ・ローリング・ストーンズ〕の「EXILE ON MAIN ST.」、David Bowie〔デヴィッド・ボウイ〕の「ZIGGY STARDUST」、AEROSMITH〔エアロスミス〕の「ROCKS」、FUNKADELIC〔ファンカデリック〕の「HARDCORE JOLLIES」等、きりがない。
上記は、いずれも、まだ、このブログでは取り上げていないのだが、いつか必ず取り上げたい「手に負えない名盤」である。
そして、本日取り上げるStevie Wonder〔スティーヴィー・ワンダー〕の15thアルバム「TALKING BOOK」も紛うことなき「手に負えない名盤」だ。
そもそも、1970年代のStevie Wonderのアルバムは名盤揃いであり、まるで神が降臨して制作したのではないかと思えるような「手に負えない名盤」を連発していた。
筆者がStevie Wonderを最初に聴いたのは、1984年に全米1位となったヒット曲"I Just Called To Say I Love You"なのだが、この時は正直なところ、「ゆるいラヴ・バラードを歌とうたはるオッサンやなぁ~」くらいにしか思っていなかった。
しかし、当時の洋楽雑誌に掲載されていた「1970年代の名盤特集」的な記事で、1970年代のStevie Wonderは凄かったらしいということを知った。
そうなると、どうしても聴きたくなる訳で、お小遣いをはたいて買ったのが「TALKING BOOK」なのである。
ワクワクしながら「TALKING BOOK」をレコード・プレイヤーに乗せて針を落としたのだが、1曲目 "You Are The Sunshine Of My Life"のイントロで鳴っている軽快なコンガの音で、もう完全にノックアウトだった。
この気持ち良すぎる多幸感は何なんだろう?
聴いていると、そのまま昇天してしまいそうになるような多幸感とでも言えば分って頂けるだろうか?
結局、その多幸感はアルバムのラストを飾る"I Believe"まで続くことになる。
実は、最近、色々と嫌なことが続いた。
何だか荒んだ気持ちになっていたので、久しぶりに「TALKING BOOK」を聴いてみたのだが、あの頃と同じように幸せな気持ちになり、少しだけ優しい気持ちを取り戻すことが出来た。
このアルバムに出会えたことに感謝したい。