Rock'n'Roll Prisoner's Melancholy

好きな音楽についての四方山話

#0230) THE SEA / Corinne Bailey Rae 【2010年リリース】

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当たり前と言えばそれまでだが、女性アーティストの作品を聴くと、男性である自分の感性とは全くかけ離れた世界を見せて(聴かせて)もらえるから面白い。


洋楽雑誌を毎月購入しなくなって久しいのだが、気になる新人女性アーティストに関する記事が載っている場合、その号にかぎり洋楽雑誌を買ってみたりすることもある。


自分のCDラックを眺めて2000年以降に登場した女性アーティストのCDを探してみると、Amy Winehouseエイミー・ワインハウス〕、M.I.A.〔エム・アイ・エイ〕、Adele〔アデル〕、Duffy〔ダフィー〕、Lana Del Rey〔ラナ・デル・レイ〕等がある。


これらのCDは殆どの場合、Amazonで購入するのだが、その購入履歴を基にAmazonが筆者に「お薦め」してくるCDの中に時々何となく気になるアーティストが含まれていることがある。


今回取り上げたCorinne Bailey Raeコリーヌ・ベイリー・レイ〕もその中の一人であり、「お薦め」してきたのは1stアルバム「CORINNE BAILEY RAE」だった。


アルバム・カヴァーに写る彼女の容姿がとても美しかったので、気になって某動画サイトで聴いてみたところ、一発で気に入ってしまい、AmazonでCDを即買いとなったわけである。


そして、立て続けに購入したのが今回取り上げた2ndアルバム「THE SEA」なのである。


Corinne Bailey RaeはジャンルとしてはR&Bやネオ・ソウルにカテゴライズされているのだが、所謂最近のヒップ・ホップに接近したそれとはだいぶ趣が異なる。


メロディはかなりしっかりと耳に残り、アレンジは彼女の歌を引き立たせるための控えめなものとなっているのだが、時々絶妙のセンスを感じさせる煌めきがある。


今回取り上げた2ndアルバム「THE SEA」は、R&Bやネオ・ソウルからはかなりかけ離れており、むしろ単純にポップ・ミュージックと言ってしまった方が誤解を生まないような気がする。


1stのリリースが2006年、2ndのリリースが2010年、そして、このブログを書いている時点(2019年8月)での最新作である3rdアルバム「THE HEART SPEAKS IN WHISPERS」のリリースが2016という具合に、Corinne Bailey Raeは非常に寡作なアーティストなのだが、そのクオリティはいずれも極めて高い。


寡作ながら必ずクオリティの高い作品を届けてくれるというところは、音楽性はまるで違うのだがSADEシャーデー〕に近い資質をCorinne Bailey Raeから感じられるのである。