今回取り上げるのは、これもまた筆者の大好きなバンド、38 SPECIAL〔サーティーエイト・スペシャル〕だ。
38 SPECIALはロックを聴き始めた頃(1980年代前半)に知ったバンドだ。
その切っ掛けは知り合いのバンドマンのお兄さんが今回取り上げている38 SPECIALの4thアルバム「WILD-EYED SOUTHERN BOYS」を貸してくれたからだ。
筆者が中学生の頃、知り合いのバンドマンやロック好きのお兄さん達はLYNYRD SKYNYRD〔レーナード・スキナード〕とDEEP PURPLE〔ディープ・パープル〕を好む人が多かった。
同じサザン・ロックでもTHE ALLMAN BROTHERS BAND〔ジ・オールマン・ブラザーズ・バンド〕よりも、何故か圧倒的にLYNYRD SKYNYRDなのである。
同じハード・ロックでもLED ZEPPELIN〔レッド・ツェッペリン〕よりも、何故か圧倒的にDEEP PURPLEなのである。
そして、LYNYRD SKYNYRDが好きな人となると、その繋がりでLYNYRD SKYNYRDのシンガーRonnie Van Zant〔ロニー・ヴァン・ザント〕の弟であるDonnie Van Zant〔ドニー・ヴァン・ザント〕がシンガーを務める38 SPECIALのことも好きなのである。
まぁ、そんなわけで、ロックを聴き始めでロックに飢えていた筆者は貸してもらった38 SPECIALの4thアルバム「WILD-EYED SOUTHERN BOYS」をカセットテープに録音し、毎晩のように聴きまくったのである。
38 SPECIALはサザン・ロックに分類されることもあるようだが、ド直球なサザン・ロック・バンドのような泥臭さは無い。
カントリーやブルースからの影響はもちろんあるのだが、それはかなり控えめであり、どちらかと言うとコマーシャル性の高いキャッチーなアリーナ・ロックと言った方が38 SPECIALの音楽性を伝え易い。
車の免許を取ってからは、よく晴れた日にこのアルバム聴きながら、高速道路をドライヴするのが楽しくて仕方がなかった。
曲のイメージを伝える言葉として「ノリノリ」という言い方があるが、38 SPECIALの曲は正にこの「ノリノリ」なのでる。
スローテンポの曲ですら「ノリノリ」な感じがするから不思議だ。
巨大なスタジアムでのライヴが似合う音であり、レコードを聴いているとスタジアムでの演奏風景が目に浮かぶのである。