筆者が最も好きな女性アーティストはKate Bush〔ケイト・ブッシュ〕なのだが、Kate Bushはかなり寡作なアーティストなので、最も好きな女性アーティストではなくなりつつある。
最も好きだと思っていても、そのアーティストが長期に渡り不在だと、新しく登場してくる若くて生きの良いアーティストに興味が移ってしまうのは誰しも同じだろう。
今回取り上げている英国出身のシンガーソングライターLianne La Havas〔リアン・ラ・ハヴァス〕は、ここ数年で急激に好きになった女性アーティストであり、#0230で取り上げたCorinne Bailey Rae〔コリーヌ・ベイリー・レイ〕と並び、最も好きな女性アーティストになりつつある存在だ。
Lianne La Havasに興味を持つことになった切っ掛けは彼女の容姿が美しかったからだ。
正直に薄情するなら、筆者の場合、女性アーティストに興味を持つ切っ掛けは、いつだって先ずは容姿が自分の好みか否かなのである。
自分でも呆れるほど助平根性丸出しだと思うが、所詮男なんてその程度のものなのである。
とにもかくにもLianne La Havasの美しい容姿に惹かれた筆者であったか、彼女は容姿だけではなく、創る曲や歌うときの声も素晴らしかった。
Lianne La Havasのスモーキーな性質はSade Adu〔シャーデー・アデュ〕に似ている(Sade Aduも一時期は最も好きな女性アーティストになりかけたのだか、あまりにも寡作なため、追い続けるのがしんどくなってしまった)。
今回は今年(2020年)の7月にセルフ・タイトルでリリースされた5年ぶりの3rdアルバムを取り上げている。
Lianne La Havasの音楽性はネオ・ソウルということになると思うのだが、ジャズ、ボサノヴァ、ロック等、その影響源は幅広い。
Lianne La Havasは1989年生まれなので、今年(2020年)の誕生日を迎えても、まだ31歳であり、とても若いアーティストである。
芸術に年齢は関係ないのかもしれないが、この若さで、これだけ多種多様な曲を書け、深みのある歌を歌える才能には、もう感服させられるしかない。
惜しむらくは寡作なことである。
1960~1980年代初期のアーティストのような1年に1枚ペースは無理かもしれないが、せめて2年に1枚くらいは新作を聴かせてほしい。