#0358) FRIENDS / THE BOLSHOI 【1986年リリース】

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今回は英国のニュー・ウェイヴ・バンド、THE BOLSHOI〔ザ・ボルショイ〕が1986年にリリースした1stアルバム「FRIENDS」を取り上げているのだが、筆者はブリットポップ・ムーヴメントの後期に登場したお気に入りのバンド、MANSUN〔マンサン〕が1997年にリリースした1stアルバム「ATTACK OF THE GREY LANTERN」を聴いた時に、このTHE BOLSHOIのことを思い出した。


当時の洋楽雑誌に載っていたMANSUNのインタビューでは、彼らが影響を受けたアーティストとしてMAGAZINE〔マガジン〕やXTC〔エックス・ティー・シー〕を挙げることが多く、THE BOLSHOIを挙げることはなかったと記憶しているが、個人的にはMANSUNの音楽性はMAGAZINEやXTC よりもTHE BOLSHOIに似ていると思っている。


まぁ、この2020年現在でTHE BOLSHOIと言ってみたところで「誰?」というリアクションになる人が殆どだろう。


この文を書くにあたり、THE BOLSHOIのことを少し調べてみたのだが、活動期間は1983から1988のたった5年間であり、活動期間中にリリースしたスタジオ・アルバムは3枚のみ(1枚はミニ・アルバム)、筆者の記憶では人気があったバンドという印象はない。


しかし、今回調べてみて分かったのだが、解散した年の1988年に「COUNTRY LIFE」という3rdアルバム制作しており、これはバンドが解散したので当時はリリースされなかったのだが、2015年になってから、バンドは存在していないにも関わらず正式にリリースされているので、もしかすると英国では今でもカルト的な人気があるバンドなのかもしない。


THE BOLSHOIの音楽性はニュー・ウェイヴ特有のブルースに頼らないロックである。


ブルースに頼らずにロックをやるというのは、けっこう難しいと思うのだが、英国人にはそれを器用にやってしまう人が多く、その手法を確立させたのが1970年代初期のDavid Bowieデヴィッド・ボウイ〕とROXY MUSICロキシー・ミュージック〕なのではないだろうか。


数あるニュー・ウェイヴ・バンドの中でもTHE BOLSHOIの曲はロマンティシズムに溢れており、実はここがTHE BOLSHOIに似ていると感じたMANSUNとの共通点なのである。


今回取り上げている「FRIENDS」というアルバムはロマンティシズム溢れる美メロの宝庫だ。


なお、THE BOLSHOIのソングライターだったTrevor Tanner〔トレヴァー・タナー〕(vocals & guitar)はバンド解散後も緩やかに音楽活動を続けているらしいので、この機会に円熟味を増した彼の「その後」の曲を聴いてみようと思う。