Rock & Roll Prisonerの憂鬱

好きな音楽についての四方山話

#0367) III / VOW WOW 【1986年リリース】

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このブログを書いている2020年現在では、BABYMETAL[ベビーメタル]やDIR EN GREY[ディル・アン・グレイ]等、世界規模でのツアーを行い、海外からも高い評価を得ている日本のロック・バンドが数多く存在する。


そんな現状を、1980年代からロックを聴き始めた筆者のような人間が目の当たりにすると、「時代は変わったんやなぁ~」と感じるのだ。


1980年代当時、海外で活動しながら、一定以上の評価を得ていた日本のロック・バンドと言えば、LOUDNESSラウドネス]と、今回取り上げているVOW WOW[ヴァウワウ]の二組だけだったのではないだろうか。


FLATBACKER[フラットバッカー]がバンド名をE・Z・O[イーズィーオー]に改めてゲフィン・レコードと契約したり、聖飢魔IIを脱退したジェイル大橋(Takashi "Jam" O'Hashi)が渡米して結成したCATS IN BOOTS[キャッツ・イン・ブーツ]がキャピトル・レコードと契約したりという具合に、活動拠点を海外に移して頑張っている日本人も多くは無いが存在した。


もちろん、筆者もE・Z・OやCATS IN BOOTSは当時かなり好きで聴いていたのだが、それでも、海外で活動している日本のロック・バンドと言えばLOUDNESSVOW WOWが2大巨頭であり、なんだか乱暴な言い方になってしまうが、とにかくLOUDNESSVOW WOWは凄かったのである。


VOW WOWと言うと、バンド名がBOW WOWの時代からバンドの中心であり稀代のギタリストでもある山本恭司[やまもときょうじ]のバンドという印象が強いのかもしれないが、バンド名をVOW WOWに改め再出発した時に加入したヴォーカリストの人見元基[ひとみげんき]の存在抜きでは絶対に語れないバンドなのである。


最近の日本のロックを殆ど聴いていないので迂闊なことは言えないのだが、それでも日本のロックの歴史において、人見元基を超えるヴォーカリストは未だに現れていないのではないだろうか?


迫力の声量、声域の広さ、表現力の豊かさ等、ハード・ロック・バンドのヴォーカリストに求められる全てのパーツが一級品なのである。


筆者は英語を聞き取るスキルが達者ではないのだが、そんな筆者でも今回取り上げているVOW WOW の3rdアルバム「III」を初めて聴いた時は日本人が歌っているようには全く思えず、人見元基の流暢な英語には心底驚かされた。


そして、この時代のロック・バンドと言えば、どうしても曲が歌謡曲臭くなってしまうのだが、VOW WOWの曲にはそれが全く無く、王道ハード・ロックそのものなのが実に良いのである。