ロックン・ロール・プリズナーの憂鬱

好きな音楽についての四方山話

#0407) FOREST OF EQUILIBRIUM / CATHEDRAL 【1991年リリース】

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英国のハードコア・パンク・バンドNAPALM DEATHナパーム・デス]からは凄いバンドが派生しており、一つはメロディック・デス・メタルの始祖であるCARCASS[カーカス]、そして、もう一つは今回取り上げているドゥーム・メタルの帝王CATHEDRAL[カテドラル]だ。


CARCASSのギタリストBill Steer[ビル・スティアー]と、CATHEDRAL[カテドラル]のシンガーLee Dorian[リー・ドリアン]は、二人とも1987年にNAPALM DEATHに参加し、1989年に脱退している。


CARCASSも大好きなバンドなので、いずれ必ず取り上げるつもりだが、今回はCATHEDRALだ。


CATHEDRALを知ったのは、今回取り上げている彼らの1stアルバム「FOREST OF EQUILIBRIUM」のディスクレビューがハード・ロック/ヘヴィ・メタル専門誌の「BURRN!」に掲載された時だ。


FOREST OF EQUILIBRIUM」というアルバムにどのような音が詰め込まれているのかは、Dave Patchett[デイヴ・パチェット]が描くアルバム・カヴァーを見ただけで想像がつくだろう(ちなみにDave Patchettは、この1stアルバム以降、殆どのCATHEDRALのアルバム・カヴァーを手掛けることになる)。


このアルバムの音楽性は、所謂BLACK SABBATHブラック・サバス]を始祖に持つドゥーム・メタルなのだが、BLACK SABBATHを極端にディフォルメし、極限までスピードを落としたそのサウンドは、これ以降に登場するドゥーム・メタル・バンドに多大なる影響を与え、1990年代におけるドゥーム・メタルの方向性を決定付けた名盤中の名盤と言えるだろう。


このアルバムがリリースされた年は1991年、つまり、NIRVANAの「NEVERMIND」と同じ年である。


当時は「NEVERMIND」もかなりの頻度で聴いていたのだが、当時の筆者にとって衝撃の大きさでは「FOREST OF EQUILIBRIUM」の方が各段に上であり、今では「NEVERMIND」を聴くことは殆どなくなってしまったが、「FOREST OF EQUILIBRIUM」は今でも頻繁に聴くアルバムとして定着している。


メタルというジャンルにおいて、速さの魅力は伝わり易いと思うのだが、遅さの魅力を伝えるというのは難しいのではないだろうか。


当時、筆者が購入した日本盤には「この森の静寂の中で」という邦題が付いてたのだが、この邦題がフルートとアコースティック・ギターで幕を開けるこのアルバムの世界観にあまりにも合い過ぎている。


いきなり11分を超える大作であり、その後の曲も殆どが長尺なのだが、ストレスを全く感じることなく聴き続けられる1枚なのである。