REVOLTING COCKS[リヴォルティング・コックス](以下、RevCo[リヴコ])は、MINISTRY[ミニストリー]のAl Jourgensen[アル・ジュールゲンセン]が立ち上げたサイド・プロジェクトということでいいのだろか?
MINISTRY、RevCo、共に、インダストリアル・ロック、或いは、インダストリアル・メタルと呼ばれるジャンルの音楽性であり、筆者の耳では、MINISTRYとRevCoの間に決定的な音楽性の差はないように聴こえる。
MINISTRYもRevCoも、メンバーがコロコロと変わるバンドなのだが、そもそも、これらは、バンドというよりも、Al Jourgensenのソロ・プロジェクトなのだろう。
頻繁に発生するメンバー・チェンジに関しては、MINISTRYの場合は成り行きでメンバー・チェンジが発生しているように思えるのだが、RevCoの場合は意図的にメンバー・チェンジを発生させているように感じられる。
筆者は、MINISTRYに関しては、ニュー・アルバムがリリースされる度に、ほぼ、リアルタイムで追いかけてきたのだが、RevCoに関しては、1990年にリリースされた2ndアルバムの「BEERS, STEERS + QUEERS」を聴いた時に、「MINISTRYだけで充分かな」と感じたので、それきりになっていた。
今回取り上げている4thアルバムの「COCKED AND LOADED」を聴いてみようと思ったのは、アルバム・タイトルがL.A. GUNS[エルエー・ガンズ]の2ndアルバムと同じだったので、ジャンルも音楽性も全く違うことは承知のことながら、何となく気になったのである。
RevCoの「COCKED AND LOADED」は、正直なところ、MINISTRYのどのアルバムよりも良いとは思わなかったのだが、参加しているアーティストが豪華なことに驚かされた。
BUTTHOLE SURFERS[バットホール・サーファーズ]のGibby Haynes[ギビー・ヘインズ]、DEAD KENNEDYS[デッド・ケネディーズ]のJello Biafra[ジェロ・ビアフラ]、CHEAP TRICK[チープ・トリック]のRick Nielsen[リック・ニールセン]がRevCoのメンバーとして名を連ねており、ZZ TOP[ヅィーヅィー・トップ]のBilly Gibbons[ビリー・ギボンズ]、CHEAP TRICKのRobin Zander[ロビン・ザンダー]もゲスト(Additional Cocks)として参加しているのだ。
MINISTRYを聴くのも、RevCoを聴くのも、あまり違いはなく、RevCoはMINISTRYと比べると、ちょっと緩いくらいの違いしか感じないのだが、この「COCKED AND LOADED」のように、ここまで多くの大物を迎えているアルバムは、MINISTRYのアルバムでは味わうことができない。
それだけでも、一聴の価値があるだろう。