ハートランド・ロックといジャンルにおける最大の大物は、間違えなくBruce Springsteen[ブルース・スプリングスティーン]ということになるだろう。
ちなみに、筆者が1番好きなハートランド・ロックのアーティストは、Bob Seger[ボブ・シーガー]だ。
そして、絶対に忘れてはならないハートランド・ロックのアーティストが、今回取り上げているTom Petty & THE HEARTBREAKERS[トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ]である。
THE HEARTBREAKERSと言えば、Johnny Thunders[ジョニー・サンダース]を思い浮かべる人もいるだろう。
筆者は、 Johnny Thundersよりも先にTom Petty & THE HEARTBREAKERSの方を知ったので、Johnny Thunders & THE HEARTBREAKERSの「L.A.M.F. 」を見たときに、「えっ、HEARTBREAKERSって、Tom Pettyだけやのうて、Johnny Thundersのバックもしてはんの?」と混乱した記憶がある。
今では2つが違うバンドであることを理解しているし、ハートランド・ロック(Tom Petty)とニューヨーク・パンク(Johnny Thunders)では、だいぶ違うのだが、2とも大好きだ。
さて、多くの人がハートランド・ロックに持っているイメージとは、どのようなものだろう?
「地方都市の労働者に向けて歌われる男のロック」というのが、多くの人がハートランド・ロックに持っているイメージの最大公約数ではないだろうか?
そして、男のロックでありながらも、同時に、とても女々しいのである。
今回取り上げているTom Petty & THE HEARTBREAKERSの6thアルバム「SOUTHERN ACCENTS」は、筆者がロックを聴き始めた頃に出会ったアルバムだ。
これもまた、女々しさを全開にした男が、切なさを撒き散らす、ハートランド・ロックの名盤中の名盤なのである。