今回はSPIN DOCTORS[スピン・ドクターズ]の2ndアルバム「TURN IT UPSIDE DOWN」を取り上げている。
1994年にリリースされたアルバムである。
このアルバムをWikipedia(英語版)で調べると、Genreの欄にFunk Rock、Alternative Rockと書かれている。
SPIN DOCTORSがFunk Rockなのかどうかは不明だが、少なくともAlternative Rockではないような気がする。
#0429でCOUNTING CROWS[カウンティング・クロウズ]を取り上げたときにも書いたのだが、Alternative Rockというジャンルはよく分からない。
Alternative という単語の意味をそのまま捉えるなら「メインストリーム・ロックの代替えとなるロック」という意味なのだろう。
筆者の場合、Alternative Rockというジャンル名から直ぐにイメージできるのは、例えば、THE JESUS LIZARD[ザ・ジーザス・リザード]とかMUDHONEY[マッドハニー]あたりの、ハードコア・パンクをルーツに持つアーティストだ。
SPIN DOCTORSの楽曲は、筆者がイメージするAlternative Rockとは全く繋がらない。
むしろ、メインストリーム・ロックだ。
SPIN DOCTORSのアルバムは、今回取り上げている2ndアルバムの「TURN IT UPSIDE DOWN」と1stアルバムの「POCKET FULL OF KRYPTONITE」しか聴いたことがないので、全く詳しくはないのだが、この2枚で聴けるSPIN DOCTORSの曲はライヴハウスよりもアリーナでの演奏が似合う、昔ながらのアメリカン・ロックなのである。
それも、かなり上質のアメリカン・ロックだ。
この時期(1990年代)のロック系メディアには、「メタルじゃなければオルタナでえぇやん」みたいな雑な感じああった。
SPIN DOCTORSはけっこう売れたはずなので、本人たちがどう思っていたのかは分からないのだが、Alternative Rockという言葉は、たぶん彼らにとってプラスに作用したのだろう。