昨日はクリスマスだった。
もう、クリスマス・プレゼントを貰えるような歳ではないし、クリスチャンでもないのだが、クリスマス・シーズンになると、不思議と気分がウキウキして仕方がない。
街中は松任谷由実、山下達郎、Mariah Carey[マライア・キャリー]、WHAM![ワム!]等が溢れかえっている。
筆者は所謂(いわゆる)バブル世代である。
バブル世代のクリスマスの想い出と言えば、彼女と過ごすために、何ヶ月も前からレストランやホテルを予約して、かなり無理をして買った高価なプレゼントを彼女に渡すといった過ごし方である。
レストランを出た後に行くお店も予約しておかなければ、彼女から「段取りが悪い!」と怒られるわけである。
今、冷静に振り返ると、理不尽な話なのだが、当時は、それが当たり前だと思っていた。
そんな日本のバブル期のイメージにがっつり重なるアーティストと言えば、筆者にとってはBANANARAMA[バナナラマ]なのである。
BANANARAMAに限らず、英国のプロデューサー・チームStock Aitken Waterman[ストック・エイトキン・ウォーターマン]が手掛けたアーティストは、ことごとく日本のバブル期のイメージと重なる人が多い。
今回取り上げているBANANARAMAの3rdアルバム「TRUE CONFESSIONS」は大ヒット曲"Venus"が収録されていることもあり、殊の外その印象が強い。
数十年ぶりに「TRUE CONFESSIONS」を聴いてみて、ちょっと以外だったのが、思いの外しっとりとした曲が多いことだ。
当時聴いていたときは、もっとイケイケ(死語)な印象があったのだが、"Venus"が飛び抜けてイケイケ感が強いだけで、意外なほど良質なヴォーカル・アルバムなのである。