THE WILLARD [ザ・ウィラード]
出身地:日本
今回書く記事とは別件を少しだけ。
辺野古沖転覆事故により同志社国際高等学校の女子生徒がお亡くなりになったという痛ましい報道には、ここ数年で最も激しい憤りを感じたのだが、本件を教育基本法違反と判断した文部科学省の英断については大いに評価したい。
反日左翼活動家は、本件について「教育現場が委縮する」と述べているが、他者から何か言われたくらいのことで委縮するような人は委縮してもらって結構なのではないだろうか?
生きるというとこは、毎日が必死の戦いであり、他者から何か言われたくらいで委縮するようでは、職場で良い仕事はできないし、家族を守ることもできないし、長い人生を戦い抜くこともできない。
お亡くなりになられた女子生徒のご遺族の方が書かれた note を読まないという、当該地域における首長の発言や、ご遺族の方からの公開質問に対しても明確に回答しないという首長の姿勢には驚くばかりだ。
平和教育の名を借りた反日左翼活動というイデオロギーの犠牲になり、未来を奪われた女子生徒と、そのご遺族の方が本当に気の毒で仕方がない。
あらためて、お亡くなりになられた女子生徒の御霊のご平安を心よりお祈り申し上げます。
さて、今回取り上げるのは80年代に LAUGHIN' NOSE、有頂天 とともにインディーズ御三家と呼ばれて人気を博した THE WILLARD だ(余談だが、日本で当たり前のように使われている「インディーズ」というこの言葉、間違っているのではないだろうか?)。
御三家とも、一応パンクにカテゴライズされるバンドだ。
LAUGHIN' NOSE が1stアルバム「PUSSY FOR SALE」をリリースした84年あたりから、日本のインディペンデント・レーベルが台頭し始め、これらインディ・レーベルはパンク・バンドとの親和性が高かった。
筆者は、音楽的には好きなパンク・バンドもいたのだが、パンク・バンドが持つメッセージ性やイデオロギーが鬱陶しくて苦手だった。
パンク・バンドでも洋楽の場合は歌詞が分からないので気にせずに聴くことができたのだが、日本のパンク・バンドの場合は当然ながら歌詞が分かってしまうので敬遠していた。
THE WILLARD も日本のパンク・バンドにカテゴライズされていたので、自分から望んで聴いたわけではなかった。
高校の同級生から「これ、えぇし」と言われて、強引に1stアルバムの「GOOD EVENING WONDERFUL FIEND」を貸し付けられたのが、THE WILLARD を知る切っ掛けだった。
「えぇ~、このバンド、パンクやろ~、聴きたないねんけど~」と思ったのだが、借りた以上は聴くのがお義理と思ってレコードに針を落としたのだが、先入観と全く違っていて驚いた。
というか、一回聴いただけで THE WILLARD のファンになっていた。
THE WILLARD の曲には政治的なメッセージ性は無く、ソングライターの Jun が描く世界は海賊や西部劇をモチーフにした物語なのである。
演奏には荒々しさがあり、パンク的な面もあるのだが、技術的にはかなりしっかりしているので、メタルを好むリスナーでも「ある一点」に目をつむることができれば好きになれる音だ。
その「ある一点」とは...Jun のヴォーカルである。
Jun のヴォーカルが上手くない...というか、はっきり言ってしまうとプロのヴォーカリストとしては下手なのである。
当時はヴォーカルを補正する技術が低かったから仕方ないとは思うのだが、スタジオ盤を聴いているときでもフラットしたのが分かるレベルなのである。
そして何よりも、Jun は歌詞を書くときに物語を優先させているため、きちんと韻を踏んでいない歌詞になることがあるので、それが仇となって彼のヴォーカルが必要以上に下手に聴こえてしまうのである。
筆者は歌の上手さにはけっこう拘る方なのだが、Jun の場合、真摯に歌っていることは充分に伝わってくるので、どうしても聴けないというレベルではないと思っている。
前回取り上げた REACTION の「INSANE」はインディー・レーベルからの発売ながら1万枚という驚異的な売り上げを記録したのだが、今回取り上げた THE WILLARD の「GOOD EVENING WONDERFUL FIEND」は2万枚を売り上げ、インディー・レーベルの売り上げ記録を塗り替えた。
この頃から、インディー・レーベルで大きな売り上げを記録するバンドに対し、メジャー・レーベルが接触を試みるようになり、バンドにとってはインディー・レーベルでの成功がメジャー・デビューへの足がかりとして確立していくことになる。
GOOD EVENING WONDERFUL FIEND

1stスタジオアルバム
リリース:1985年10月5日
レーベル:キャプテンレコード
プロデュース:THE WILLARD
| No. | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | JOLLY ROGERS | JUN | JUN | - |
| 2 | BORECIDE BOYS | JUN | JUN | - |
| 3 | GOOD EVENING WONDERFUL FIEND | JUN | JUN | - |
| 4 | NIGHTMARE | JUN | JUN | - |
| 5 | VANGUARD | JUN | JUN | - |
| 6 | TOO MUCH LOVE LIKE HELL | JUN | JUN | - |
| 7 | THE END | JUN | JUN | - |
| 8 | BORN IN THE FAR EAST END | JUN | JUN | - |
| 9 | LAY TO REST | JUN | JUN | - |
| 10 | BONDAGE DREAM | JUN | JUN | - |
| 11 | VAIN FOR YOU (CONGRATULATION) | JUN | JUN | - |
| 12 | C'MON WHIPS | JUN | JUN | - |
[comment]
インディー・レーベルであるキャプテンレコードからの発売ながら、2万枚という驚異的な売り上げを記録した THE WILLARD の衝撃のデビュー・アルバム。
Jun の描く世界は、海賊や西部劇をモチーフにしているのだが、ホラーっぽさもある。
アルバム・カヴァーに使われている Jun の写真が「PHANTASMAGORIA」期のデイヴ・ヴァニアンに似ているため、THE DAMNED からの影響云々を言われることが多いのだが、SOUTHERN DEATH CULT や ADAM AND THE ANTS からの影響も大きそうだ。
Jun の書く歌詞はサディスティックなものが多いのだが、彼の歌詞を聴いていると自分の中に潜む残虐性が鎌首もたげそうで怖くなることがある。
WHO SINGS A GLORIA?

2ndスタジオアルバム
リリース:1986年9月29日
レーベル:東芝EMI
プロデュース:岡野ハジメ
| No. | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | BUT SUN IS TOO BRIGHT | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 2 | MISERY | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 3 | TRICK STAR (I WANNA BE YOUR) | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 4 | SUBURBAN COWBOY | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 5 | SWEET CANDY | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 6 | LIGHTNING SCARLET | Jun | Jun | Jun |
| 7 | DOWN THE ROTTING STREET | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 8 | THE WESTERN FURY | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 9 | DEAR MY CAPTAIN | THE WILLARD | Jun | THE WILLARD |
[comment]
メジャー・デビュー・アルバム。
収録されているメジャー・デビュー・シングル "LIGHTNING SCARLET" は、これまでにないキャッチーな曲となった。
本作の中で、この "LIGHTNING SCARLET" のみが、編曲まで Jun が一人で行っており、東芝EMI から何らかの要請があり、Jun が編曲をやり直したのではないかと勘ぐってしまう。
こういうメジュー・レーベル向きのシングルを書けてしまう Jun の器用な才能が凄い。
1stで顕著だったサディスティックな歌詞も封印されている。
他の曲も軒並みキャッチーであり、これぞメジャー・デビュー・アルバムといった感じで出来はすこぶる良いのだが、ちょっと物足りなさを感じてしまうのも確かだ。
THE LEGEND OF SILVER GUNS

3rdスタジオアルバム
リリース:1987年7月6日
レーベル:東芝EMI
プロデュース:THE WILLARD
| No. | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | NERVOUS RED FRIDAY | Jun | Jun | Jun |
| 2 | SMART ESCAPE FOREVER (WITH SILVER GUNS) | Jun | Jun | Jun |
| 3 | FAIRY TALE | Jun | Jun | Jun |
| 4 | HIGHWAY MAN | Jun | Jun | Jun |
| 5 | IN THE CITY OF WHITE LIGHT | Jun | Jun | Jun |
| 6 | SILLY GAMES | Jun | Jun | Jun |
| 7 | WAITING FOR MY PHANTOM JELLEMY | Jun | Jun | Jun |
| 8 | THE LEGEND OF SILVER GUNS | Jun | Jun | Jun |
| 9 | RETURN IN TRIUMPH | Jun | Jun | Jun |
| 10 | SEARCHING FOR YOUR EYES | Jun | Jun | Jun |
[comment]
このバンドにしては珍しく、メンバー全員が均等に映っている写真がアルバム・カヴァーに使われている。
発売当時、アルバム・カヴァーのメンバーがライダース・ジャケットを来ているので、「RAMONES みたいなロックン・ロールになったのか?」...とは全く思わなかった。
THE WILLARD はバンド名なのだが、その実態は殆ど Jun のソロ・プロジェクトだ。
従って、このアルバムでも Jun の世界観が貫かれている。
その世界観は海賊や西部劇だけに留まらず、童話や寓話の要素も入ってきた。
"IN THE CITY OF WHITE LIGHT" は THE DOORS っぽい。
THE TOWN IN DESTINY

4thスタジオアルバム
リリース:1988年8月28日
レーベル:東芝EMI
プロデュース:土屋昌巳
| No. | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | GHOST TOWN GANG | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 2 | JUSTICE | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 3 | HOLY JUDGEMENT DAY | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 4 | MISFIT | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 5 | SHOT IN THE DARK | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 6 | DEADLY NIGHT SHADE | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 7 | STANDING ON THIS CORNER FOR LOVE | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 8 | GOOD-BYE VACANT DAYS | Jun | Jun | THE WILLARD |
| 9 | ROSE OR LOSE | Jun | Jun | THE WILLARD |
[comment]
東芝EMIにおける最後のアルバムであり、次の5thアルバム「THE WiLLARD」は日本コロムビアからの発売となる。
このアルバムは、筆者がスラッシュ・メタルにドップリ嵌っていた時期に発売されているので、リアルタイムでは買っていない(発売されていたことにも気づいてなかった)。
たぶん、一年遅れくらいで買ったと思うのだが、聴いたのは数回だけだと思う。
今回、30年以上ぶりに聴いてみたのだが、カッコよくてビックリした。
これまでのアルバムの中で最もロックン・ロールな作風だ。
こういう隙間を巧みに使ったロックン・ロールが、当時の筆者の嗜好に合わなかったのだろう。

























