Rock'n'Roll Prisoner's Melancholy

好きな音楽についての四方山話

#0223) ASWAD / ASWAD 【1976年リリース】

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#0213の記事で筆者が買ったことのある唯一のレゲエ・アーティストのアルバムは、Maxi Priestの〔マキシ・プリースト〕の「BONAFIDE」だと書いた。


Maxi Priestはレゲエのサブ・ジャンルであるラヴァーズ・ロックのアーティストなのだが、広義にはレゲエと言っても差し支えないだろう。


買ったこのあるレゲエ・アーティストのアルバムはMaxi Priestの「BONAFIDE」だけなのだが、借りたことのあるレゲエ・アーティストのアルバムは他にもある。


それが今回取り上げた英国のレゲエ・バンドASWAD〔アスワド〕だ。


ただし、それは洋楽を聴き始めた中学生の頃であり、しかも、当時はレゲエに全く興味が無かったのでASWADのどのアルバムを借りたのか、全く記憶に無いし(確か、アルバム・カヴァーにはASWADのメンバー写真が使われていた)、音の方も全く記憶に無い。


当時、毎月購入していた洋楽雑誌のMUSIC LIFEはロックを中心に据えた構成だったが、ASWADとBLACK UHURUブラック・ウフル〕はレゲエ・アーティストでありながら、新譜紹介のページで必ず取り上げられていたと記憶している。


#0213の記事でMaxi Priestの「BONAFIDE」を取り上げた後、もう少しレゲエ・アーティストを聴いてみようかなと思い、真っ先に思い浮かんだのがASWADだったのである。


何から聴くべきか全く分からなかったので、「先ずは1stアルバムかな」と思い、Amazon Music Unlimitedで検索したところ、簡単に見つけることが出来た。


レゲエといえばジャマイカの音楽だが、真正のレゲエ・ファンからASWADという英国のレゲエ・バンドはどのような評価を得ているのだろう?


レゲエと言えば、筆者にはカラカラに乾いたイメージがあるのだが、今回取り上げたASWADの1stアルバム「ASWAD」には英国的な湿り気や陰りが感じられるのである。


確かにレゲエなのだが、ジャズやソウルからの影響もありそうで、いかにもレゲエという感じではない。


ぶっちゃけて言ってしまうと、筆者にとっては本場ジャマイカのレゲエよりも、ASWADの英国流レゲエの方が聴き易い。


今更だが、これからASWADのディスコグラフィを追いかけてみたくなった。

 

#0222) DISCOVERY / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA 【1979年リリース】

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ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAエレクトリック・ライト・オーケストラ〕(以下、ELO)を知った切っ掛けはTRAVELING WILBURYS〔トラヴェリング・ウィルベリーズ〕だった。


TRAVELING WILBURYSとは、George Harrisonジョージ・ハリスン〕、Jeff Lynne〔ジェフ・リン〕、Bob Dylanボブ・ディラン〕、Tom Pettyトム・ペティ〕、Roy Orbison〔ロイ・オービソン〕から成る覆面バンドだ。


メンバー全員がサングラスを着用した覆面バンドという設定であったが、その正体はバレバレであり、TRAVELING WILBURYSの1stアルバム「TRAVELING WILBURYS VOL. 1」が洋楽雑誌に取り上げられ時には、上記のメンバーの名前が覆面バンドという設定が無かったかの如く記述されていたように記憶している。


ただし、筆者にとって、Jeff Lynneという名前だけは、他のメンバーに比べて、「あれ?誰だったかな?」という印象だった。


とにかく、筆者にとって、「何となく聞いた記憶のある名前」のJeff Lynneを友人のU君のお兄さん(彼は熱狂的なプログレッシヴ・ロック・マニア)に訊いてみたところ、それがELOことELECTRIC LIGHT ORCHESTRAのリーダーであることが分かった。


筆者の記憶では、ELOのアルバムは、当時の洋楽雑誌で時々特集が組まれていた「過去の名盤」的な記事にはあまり出てこなかったように記憶している。


ELOを聴き始めるにあたり、何から聴くべきか、前述のU君お兄さんに訊いたところ、彼が貸してくれたのが今回取り上げた8thアルバム「DISCOVERY」だった。


プログレっぽい音を予想して聴いたのだが、スピーカーから出てきたELOの曲は、10cc〔テンシーシー〕やBADFINGER〔バッドフィンガー〕等、THE BEATLESザ・ビートルズ〕に繋がる芸術性を追求しつつも、飛び切りキャッチーなポップ・ロックだった。


このアルバムを聴いて、ちょっと驚くのは、このアルバムがリリースされた年が1979年であるということだ。


パンクをリアルタイムで経験していない筆者にとって、1979年というと、パンク・ムーヴメントにより旧来のロックが一掃された焼け野原を思い浮かべるのだが、このアルバム「DISCOVERY」はUKチャート1位を獲得している。


このアルバムを聴くと、パンクは新しかったが、全てを壊せたわけではないことが分かるのが面白い。

 

#0221) 30TH ANNIVERSARY COMPLETE BEST / HILLBILLY BOPS 【2016年リリース】

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HILLBILLY BOPSヒルビリー・バップス〕は1980年代に活動していた日本のロカビリー・バンドだ。


1986年にメジャー・デビューし、順調に活動を続けていたが、人気絶頂だった1988年にヴォーカリストの宮城宗典〔みやぎむねのり〕が突然自殺でこの世を去っている。


その後、新しいヴォーカリストが加入して活動を再開するものの、宮城宗典がいた頃ほどの商業的成功を修めることが出来ず、1990年に解散した。


HILLBILLY BOPSの活動期間は筆者の高校時代と大体重なっている。


当時の筆者は、お小遣いやアルバイトで稼いだお金を洋楽ロックのレコードやCDを買うことに次ぎ込んでいたので邦楽ロックにまで回せるお金が全く無かった。


従って、筆者は邦楽ロックには疎かったわけだが、そんな筆者でもHILLBILLY BOPSはメディアへの露出も多かったので知っていたし、彼らのメジャー・デビュー曲"微熱なキ・ブ・ン(とびきり16歳)"をテレビで聴いた時は、「カッコ良い和製ロカビリーだな」と思ったものである。


ヴィジュアルを見ると、けっこうアイドル・バンドっぽいルックスをしていて、実際のところ女子からの人気も高かったのだが、ロカビリー・バンドとしての演奏はかなり達者で、ライヴ・ハウスでの叩き上げ感のある硬派なバンドでもあった。


HILLBILLY BOPSが活動していた頃(1980年代後半)の日本の音楽シーンは、従来の歌謡曲から離れて漸くロックが確立してきた時期と重なる。


HILLBILLY BOPSの曲も歌謡曲のシーンに食い込めるキャッチーな要素も残しつつ、ロカビリー・バンドとして十分なスキルも備えているところが凄い。


今回取り上げたのは、そんなHILLBILLY BOPSの(たぶん)メジャー・デビュー30周年記念アルバム「30TH ANNIVERSARY COMPLETE BEST」だ。


先ほど述べたように、当時の筆者は洋楽ロックのレコードやCDにお金を次ぎこんでいたのでHILLBILLY BOPSのレコードを買うお金が全く無かった。


しかし、幸いにも邦楽ロックに詳しかった同級生のK君からHILLBILLY BOPSのレコードを録音したカセットテープを貰うことが出来た。


筆者にとっては、友達との大切な想い出の詰まったバンドでもあるのだ。

 

#0220.5) 自己紹介

このブログを始めてから特に自己紹介などはしてこなかったが、少しだけ自己紹介をしてみることにする。


これと言って面白みのあるプロフィールではない。

 

No. 質問 回答
1 生まれ年 1969年
2 出身地 京都市
3 趣味 音楽鑑賞(昔は演奏も)、落語を見る/聴く、卓球、旅行(鉄道でぶらり旅)、散歩(1時間くらい)、プログラミング
4 日課 柔軟体操、野菜を食べる
5 職業 情報技術系
6 お酒 殆ど飲めない(体質に合わない)
7 煙草 全く吸わない(これも体質に合わない)
8 好きな食べ物/飲み物 きざみそば、卵とじうどん、鱧の天ぷら、すぐき、ほうじ茶、サンペレグリノ
9 苦手な食べ物/飲み物 辛い食べ物全般、コーヒー、アルコール類
10 好きな服飾ブランド Paul Smithポール・スミス〕、Alexander Julian〔アレキサンダー・ジュリアン〕
11 好きな作家 夏目漱石手塚治虫内田康夫京極夏彦Arthur Conan Doyleアーサー・コナン・ドイル
12 好きな噺家 桂米朝(3代目)、桂枝雀(2代目)、桂米團治(5代目)、三遊亭圓生(6代目)、柳家小さん(5代目)、柳家喬太郎
13 最も好きなバンド THE DOGS D'AMOUR〔ザ・ドッグス・ダムール〕
14 最も嫌いなバンド **
15 最も好きなソロ・アーティスト Prince〔プリンス〕、Kate Bushケイト・ブッシュ
※一人に絞れなかったので男女一ずつ
16 最も好きなシンガー Steve Marriott〔スティーヴ・マリオット〕
17 最も衝撃を受けたアーティスト Goldie〔ゴールディ〕
18 最も好きな日本のバンド 憂歌団
19 最も好きな日本のソロ・アーティスト 及川光博Cocco
※一人に絞れなかったので男女一ずつ
20 最も好きな日本のシンガー 徳永英明
21 憧れたアーティスト THE STYLE COUNCIL〔ザ・スタイル・カウンシル〕時代のPaul Wellerポール・ウェラー
SIMPLY REDシンプリー・レッド〕のMick Hucknall〔ミック・ハックネル〕
Paul Wellerに憧れて服装を真似した時は体形や顔の輪郭が違い過ぎて全くダメだった
Mick Hucknallに憧れて服装を真似した時はギリギリ見るに堪えうる状態になった
22 好きなキャラクター Snoopy〔スヌーピー〕、竹本テツ
23 嫌いなキャラクター ****** *****
24 好きな漫画 気分はグルービー、ブラック・ジャックじゃりン子チエ
25 好きなアニメ 妖怪人間ベムトム・ソーヤーの冒険
26 好きな映画 Paris,Texas〔パリ、テキサス
実は映画にはそれほど興味が無い。映画を見る時間があるなら落語を聴きたい。
27 好きなプロレスラー 藤波辰爾(どちらかと言えば「藤波辰巳」時代)
28 好きな動物 ユキヒョウクジャク(好きな理由: エレガントだから)

#0220) BACK TO BLACK / Amy Winehouse 【2006年リリース】

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Amy Winehouseという才能豊かなミュージシャンも残念ながら2011年に27クラブに入ってしまった。


今日は朝から彼女の2ndアルバム「BACK TO BLACK」を聴いている。


27クラブとは、27歳でこの世を去ったアーティストたちを指す言葉であり、メンバーにはミュージシャンが多い。


古くはブルース・ギタリスト/シンガーのRobert Johnson〔ロバート・ジョンソン〕(1938年8月16日没)の不可解な死亡がある。


1969年から1971年にかけては、Brian Jones〔ブライアン・ジョーンズ〕(1969年7月3日没)、Jimi Hendrixジミ・ヘンドリックス〕(1970年9月18日没)、Janis Joplin〔ジャニス・リン・ジョプリン〕(1970年10月4日没)、Jim Morrison〔ジム・モリソン〕(1971年7月3日没)という、4人もの人気ミュージシャンが立て続けにこの世を去っている。


筆者の世代(2019年現在でアラフィフ)で衝撃を受けたのはKurt Cobainカート・コバーン〕(1994年4月5日没)の自殺や、Richey Edwards〔リッチー・エドワーズ〕(1995年2月1日失踪、2008年11月23日公式死亡宣言)の失踪だろう。


27歳という若さでこの世を去った彼ら彼女らのことをやたらと神聖視する傾向があったりするのだが、馬鹿馬鹿しい話だ。


27クラブに入ったアーティストの多くは、ドラッグやアルコールの過剰摂取、或いは、自殺(これもドラッグやアルコールに起因するものが多い)で、しょーもない死に方をしている。


それは、彼ら彼女らの成し遂げた芸術的偉業とは別物であり、崇拝なんてしてはダメだ。


Amy Winehouseの死因も急性アルコール中毒という、非常に残念なものである。


彼女の歌を初めて聴いた時、「2000年代になって、まだ、こんなにもソウルフルに歌えるシンガーがいるのか」と、震えるほど驚いた記憶がある。


1960~1970年代にかけての黄金時代に活躍したソウル・ミュージックやR&Bのシンガーたちと比べて何の遜色も感じなかった。


残念ながら彼女のステージを生で観る機会は無かったが、動画サイトなどで観れるステージでの姿や歌いっぷりは堂々たるものだ。


この素晴らしい才能を、たった2枚のアルバムで終わらせるなんて勿体なさすぎる。