筆者はこのブログのタイトルのとおり、主にロックを聴く音楽リスナーだが、それ以外のジャンルもけっこう聴くことが多く、中でもクラシックは大好きなジャンルなのだが知識については殆どゼロに近い。
初めてクラシックを聴いて「良いな」と感じたのは小学校に上がる前なので、たぶん幼稚園に通っている頃のことだと思う。
筆者が幼少の頃(45年ほど前)に住んでいた家には大量のレコードと、ステレオ(レコードプレイヤー)の置いてある部屋があった。
筆者の祖父は京都の商人であり、祇園に遊びに行くと何日も帰ってこないような放蕩三昧の人間だったのだが、かなりの好事家でもあったので、おそらくそれらのレコードは祖父が集めたものなのではないかと思う。
筆者はその部屋に度々入っては色々なレコードを再生し、訳も分からずに音楽を聴いていたのだが、その中でも特に気に入って何度も聴いていたレコードの一枚がゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル[Georg Friedrich Händel]の管弦楽組曲「王宮の花火の音楽」「水上の音楽」が収録されているLPレコードだった。
今回取り上げているのは、指揮:ネヴィル・マリナー[Neville Marriner]、演奏:アカデミー室内管弦楽団[Academy of St Martin in the Fields]によるヘンデルの管弦楽組曲「王宮の花火の音楽」「水上の音楽」なのだが、小さい頃に聴いていたレコードは別の指揮者と楽団だったような気がする(なにしろ古すぎる記憶なので、その辺りのことは朧気である)。
小学校に上がる前なので漢字や英語は読めなかったのだが、LPレコードの帯(この表現、伝わるだろうか?)に書かれた「ヘンデル」という片仮名が強く印象に残った記憶がある。
クラシックの知識が無いので確かなことは言えないのだが、ヘンデルの曲の中でもこの管弦楽組曲は特に有名なのではないだろうか。
大規模な曲が多いクラシックの中でも、この管弦楽組曲はかなり大規模な方だと思われる。
ヘンデルはバロック音楽に分類される音楽家なのだが、その後に登場する古典派音楽やロマン派音楽と比べると、バロック音楽には中世ヨーロッパの名残を感じさせる華やかな印象があり、ヘンデルの管弦楽組曲「王宮の花火の音楽」「水上の音楽」にもそれが顕著だ。
クラシックとロックは真逆の音楽のような印象があるが、プログレッシヴ・ロックやヘヴィ・メタルには一般的に言われている以上にクラシックの要素があると筆者は感じている。