■ 第10位
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title | ...AND DON'T THE KIDS JUST LOVE IT[アンド・ドント・ザ・キッズ・ジャスト・ラブ・イット] |
artist | TELEVISION PERSONALITIES[テレヴィジョン・パーソナリティーズ] |
released | 1981年 |
origin | England, UK |
comment | TELEVISION PERSONALITIESというバンドがいることは昔から何となく知っていたのだが、その音源を聴いたのは10数年前(2000年代後半)だ。 四条河原町のタワーレコードに行ったときに、このCDを見付けてなんとなく買ってしまったのだが、家に帰って聴いてみたところ、Dan Treacy[ダン・トレイシー]の歌の下手っぷりに腰を抜かすほど驚いた。 だが、しかし、バカボンのパパではないが、「これでいいのだ」。 こういうのもOKなのがパンクであり、ポストパンクの面白さなんだと思う。 |
■ 第9位
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title | STRANGE BOUTIQUE[ストレンジ・ブティック] |
artist | THE MONOCHROME SET[ザ・モノクローム・セット] |
released | 1980年 |
origin | London, England, UK |
comment | THE MONOCHROME SETを初めて聴いたのも2000年代後半だ。 2000年代後半の筆者は、ロックのサブジャンルのなかでも、最も詳しくないパンクやポストパンクのお勉強モードに入っていた時期なのだが、このアルバムは文句なしにカッコ良い1枚だった。 日本ではネオアコ(ネオ・アコースティック)というよく分からないジャンルがあり、このバンドもその一派として扱われることもあるようだが、彼らが奏でる緊張感や疾走感のある名曲の数々からは、ジャンルを超越した普遍性を感じ取ることができる。 |
■ 第8位
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title | MANIC POP THRILL[マニック・ポップ・スリル] |
artist | THAT PETROL EMOTION[ザット・ペトロール・エモーション] |
released | 1986年 |
origin | Derry, Northern Ireland, UK |
comment | THAT PETROL EMOTIONは、アイルランド出身のTHE UNDERTONES[ジ・アンダートーンズ]の残党が立ち上げたバンドだ(THAT PETROL EMOTIONはロンドンを活動拠点にしていた)。 最初に聴いたのは3rd「END OF THE MILLENNIUM PSYCHOSIS BLUES」であり、それにドハマりして、そこから遡ってこの1stに辿り着いた。 THE UNDERTONESの頃よりも更にノイジーになったギターもカッコ良いのだが、表現力が豊かな米国人シンガーSteve Mack[スティーヴ・マック]の歌が良い。 |
■ 第7位
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title | HAPPY BIRTHDAY[ハッピー・バースデー] |
artist | ALTERED IMAGES[オルタード・イメージ] |
released | 1981年 |
origin | Glasgow, Scotland, UK |
comment | このALTERED IMAGESの1stは、2ndや3rdとは比較にならないほど素人っぽいのだが、そこが好きだ。 2nd以降も、シンガーのClare Grogan[クレア・グローガン]の歌だけは常に素人っぽいのだが、この1stは、どこを切っても全てが素人っぽくて、Clare Groganの可愛さが際立っている。 勝手な思い込みなのだが、Clare Groganって、クラスの男子からの人気は抜群に高いが、女子からの人気が徹底的に低いタイプの娘のような気がする(所謂80年代型のアイドルということなのだろうか?)。 そして、筆者は、そういうタイプの女子が好みのタイプだったりする。 |
■ 第6位
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title | CRUMBLING THE ANTISEPTIC BEAUTY[美の崩壊] |
artist | FELT[フェルト] |
released | 1982年 |
origin | Water Orton, England, UK |
comment | ポストパンク・バンドのアルバムで、これほどギターの美しいアルバムは、なかなか見つからないのではないだろうか? ただし、あまりにもギターが良すぎるので、ヴォーカルが全然耳に残らないのだが... 筆者は、90年代にLawrence[ローレンス]が立ち上げたブリットポップ・グループのDENIM[デニム]を先に聴いており、そこから遡ってFELTを聴いたのだが、DENIMとはまるで違うFELTのアコースティックなサウンドには、かなり驚かされた。 この表現力の幅の広さがあるからこそ、プロのミュージシャンとして生き残っていけるんだろうなと感じたのである。 |
■ 第5位
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title | THE FLOWERS OF ROMANCE[フラワーズ・オブ・ロマンス] |
artist | PUBLIC IMAGE LTD[パブリック・イメージ・リミテッド] |
released | 1981年 |
origin | London, England, UK |
comment | 元SEX PISTOLS[セックス・ピストルズ]のJohnny Rotten[ジョニー・ロットン]改めJohn Lydon[ジョン・ライドン]のバンドから、こんな原始時代のような音楽が飛び出すとは、誰が想像できるだろうか? アルバム・カヴァーも不気味だし、買う前から嫌な予感はあったのだが、その予感が的中したのである。 一番好きなPiLのアルバムは5th「ALBUM」なのだが、ポストパンクとなると2nd「METAL BOX」か、この3rd「THE FLOWERS OF ROMANCE」を挙げるべきだろう。 最初に聴いた時の印象はすこぶる悪かったにも関わらず、どいう言う訳か今でも時々聴きたくなる不思議なアルバムであり、更にどう言う訳か今ではけっこう好きなアルバムになってしまっている。 |
■ 第4位
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title | KILIMANJARO[キリマンジャロ] |
artist | THE TEARDROP EXPLODES[ザ・ティアドロップ・エクスプローズ] |
released | 1980年 |
origin | Liverpool, England, UK |
comment | 80年代のリヴァプール出身バンドと言えば、筆者の中で真っ先に思い浮かぶのがECHO & THE BUNNYMEN[エコー&ザ・バニーメン]とTHE TEARDROP EXPLODESだ。 そして、これは筆者の勝手なカテゴライズだが、ECHO & THE BUNNYMENはニュー・ウェイヴ、THE TEARDROP EXPLODESはポストパンクというイメージがある。 THE TEARDROP EXPLODESは、このデビュー・アルバムの時点で既にロック・バンドとして完成しているおり、全てが完璧で欠けた部分が見当たらない。 そして、あまり言われていないと思うのだが、このバンドのキーボードの使い方は、後に登場するINSPIRAL CARPETS[インスパイラル・カーペッツ]やTHE CHARLATANS[ザ・シャーラタンズ]に影響を与えていると思う。 |
■ 第3位
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title | FORCE[フォース] |
artist | A CERTAIN RATIO[ア・サートゥン・レシオ] |
released | 1986年 |
origin | Manchester, England, UK |
comment | このアルバム「FORCE」は、A CERTAIN RATIOの5thアルバムであり、筆者がリアルタイムで聴いた数少ないポストパンク・バンドのアルバムだ。 ただし、このアルバムは、初期の彼らのアルバムで聴けるようなポストパンク的な暗黒ファンクといった感じではなく、かなり正統派ファンクの要素が強めだ。 ファンクの要素を取り入れたポストパンクと言えばGANG OF FOUR[ギャング・オブ・フォー]が有名だと思うのだが、筆者はA CERTAIN RATIOの方が好みに合っている。 そして、同じ時代で、マンチェスター出身のファクトリー・レコード所属バンドと言えばJOY DIVISION[ジョイ・ディヴィジョン]が有名だと思うのだが、筆者の推しはA CERTAIN RATIOだ。 |
■ 第2位
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title | SEVENTH DREAM OF TEENAGE HEAVEN[セブンス・ドリーム・オブ・ティーンエイジ・ヘブン] |
artist | LOVE AND ROCKETS[ラブ・アンド・ロケッツ] |
released | 1985年 |
origin | Northampton, England, UK |
comment | 元BAUHAUS[バウハウス]のDaniel Ash[ダニエル・アッシュ]、David J[デイビッド・J]、Kevin Haskins[ケビン・ハスキンス]により結成されたスリーピース・バンドのデビュー・アルバム(このバンドはBAUHAUSからシンガーのPeter Murphy[ピーター・マーフィー]を除いたメンバーで結成されている)。 「BAUHAUS - Peter Murphy」で、こんなに変わるのかなというくらい、BAUHAUSのゴシック・ロックとはかけ離れた音になった。 アコースティック・ギターの音が心地良いドリーム・ポップである。 Daniel AshとKevin Haskinsは、BAUHAUSとLOVE AND ROCKETSの間にTONES ON TAILというバンドをやっていて、TONES ON TAILはゴシック・ロックっぽさがあったのだが、LOVE AND ROCKETSでは過去に決別するかのような新しいサウンドを鳴らしている。 |
■ 第1位
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title | JANE FROM OCCUPIED EUROPE[ジェーン・フロム・オキュパイド・ヨーロッパ] |
artist | SWELL MAPS[スウェル・マップス] |
released | 1980年 |
origin | Birmingham, England, UK |
comment | 筆者は、Nikki Sudden[ニッキー・サドゥン]とDave Kusworth[デイヴ・カスワース]のJACOBITES[ジャコバイツ]を先に知り、Nikki Suddenが過去に在籍していたバンドということでSWELL MAPSに辿り着いた。 ちなみに、JACOBITESに辿り着いた切っ掛けは、Dave KusworthがTHE DOGS D'AMOUR[ザ・ドッグス・ダムール]のメンバーだったからだ。 筆者は、THE DOGS D'AMOUR → JACOBITESという流れでだったので、SWELL MAPSにもTHE DOGS D'AMOURやJACOBITESのような陰りのあるロックン・ロールを期待していたのだが、SWELL MAPSの音はガラクタのようなポストパンクであり、最初は全くダメだった。 ところが、何故か、聴き続けるうちに愛着が湧いてきたのである。 この手のエクスペリメンタルなロックをやる人達は「あえて難しいことをやってやる」という感じのスノッブな連中が多いような気がするのだが、SWELL MAPSの場合は「曲を作ったら、なんだかエクスペリメンタルになってしまいました」という感じなのである。 特にこの2nd「JANE FROM OCCUPIED EUROPE」は、「演奏が下手なミュージシャンがプログレをやっている」という感じの凄いアルバムになっている。 |
前回はニュー・ウェイヴから10枚選んだのだが、今回はポストパンクから10枚選んだ。
しかし、ニュー・ウェイヴとポストパンクの違いというのは、全くもってよく分からない。
どうも、パンクが絡むジャンルは分かり難いような気がする。
何故なら、パンクが絡むと音楽性だけではなく、精神論が入ってくるからだ。
ロックのサブジャンルには、ハード・ロックとヘヴィ・メタルや、インダストリアル・ロックとインダストリアル・メタル等、違いや境目のよく分からないものがある。
その中でも、ニュー・ウェイヴとポストパンクは、最も違いや境目がよく分からない。
加えて言うなら、インディー・ロックも、ニュー・ウェイヴやポストパンクとの違いや境目がよく分からない。
例えば、筆者の中で、ECHO & THE BUNNYMENはニュー・ウェイヴ、SWELL MAPSはポストパンク、THE SMITHSはインディー・ロックというイメージがあるのだが、これは筆者の思い込みであり、人によっては見解が異なるだろう。
その見解の違いが面白そうなので、他の人が選ぶ「ニュー・ウェイヴやポストパンクの好きなアルバム10選」を見てみたくなった。