#0162) VEMOD / ANEKDOTEN 【1993年リリース】

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#0152)でPORCUPINE TREE〔ポーキュパイン・トゥリー〕を取り上げた時に「現代のPINK FLOYDピンク・フロイド〕」と書いたが、差し詰め、今回取り上げるANEKDOTEN〔アネクドテン〕は「現代のKING CRIMSONキング・クリムゾン〕」と言えるのではないだろうか。


PINK FLOYDの後継者であるPORCUPINE TREEは彼らと同じ英国から登場したが、KING CRIMSONの後継者であるANEKDOTENは英国ではなくスウェーデンから登場した。


それにしても、スウェーデンという国はロック大国になったものだと、つくづく思ってしまう。


筆者がロックを聴き始めた1980年代の初頭では、「スウェーデンのロック・バンドは?」と訊かれて直ぐに答えられるバンドはEUROPE〔ヨーロッパ〕くらいだったような気がするが、2010年代も最後となる今日では答えられるバンドの数が10や20では足りないだろう。


今やスウェーデンは英語を母国語としない国では最大のロック大国なのではないだろうか?


スウェーデンという国は、英語を母国語としない国の中では、英語力が世界第1位らしいのだが、これもスウェーデンがロック大国となった理由の一つなのだろう。


さて、ANEKDOTENだが、今回は1stアルバムの「VEMOD」を取り上げてみる。


筆者は音楽理論については全くの無知なので正確なことは解らないのだが、このアルバムの随所で聴ける偶数で割り切れ無さそうなリズムがいかにもプログレッシヴ・ロック的であり、KING CRIMSON的である。


更に、これもこのアルバムの随所で聴けるのがメロトロンの音色であり、これがまた1970年代のプログレッシヴ・ロックの空気を感じさせてくれる。


加えて、複雑且つ高度な演奏技術で怒涛のように押しまくっていたかと思うと、急に奏でられるメランコリックな美旋律で沈静化していく展開が初期のKING CRIMSONに似ている。


収録されている全7曲中、4曲が7分超えの大作であり、この辺りも1970年代に隆盛を極めたプログレッシヴ・ロックの伝統が感じられ、「そうそう、プログレってこんなんだったよね」と言いたくなるのである。


このアルバムを聴いた後に感じられる適度な疲労感、この疲労感を味わえることもプログレを聴く時の醍醐味の一つなのだ。