#0257) RELEASE FROM AGONY / DESTRUCTION 【1988年リリース】

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中学生の頃(1980年代初頭)からロックを聴き始めた筆者は、ロックン・ロールもハード・ロックプログレッシヴ・ロックも産業ロックもヘヴィ・メタルもパンクもインディー・ロックもグラム・メタルもその他諸々のロックも無節操に聴きまくり、ジャンルとうものに拘りを持ったことがなく、単純に全ては「ロック」という捉え方しかしてこなかった。


同級生の中には特定のジャンルだけに拘って聴く人もいたが、そんな人を見ると「ストイックな聴き方だな」と感心したものである。


ただ、こんな無節操な聴き方をしていると残念な思いをしたことが無くもなく、例えば、インディー・ロックを聴いている同級生と話をしていて盛り上がっている時に、筆者が産業ロックも聴いていること告げると、掌を返して馬鹿にされ始めたり、ヘヴィ・メタル聴いている同級生と話をしていて盛り上がっている時に、筆者がパンクも聴いていることを告げると、これまた掌を返して説教され始めたりしたこともある。


そんな無節操な筆者がスラッシュ・メタルというジャンルの音楽を聴き始めた切っ掛けは、高校の同級生のH君の影響である。


H君はバンドマンであり、高校生としてはかなり凄腕のギタリストであり、筋金入りのスラッシャーだったのだが、どう言う訳か彼とは馬が合い、お互いの好きなロックの話をしたり、ギターを教えてもらったり、カセットテープの交換をしたりしていた。


そして、とにかくH君と話して楽しかったのは、彼は筋金入りのスラッシャーなのだが、筆者の無節操なロックの聴き方を全く馬鹿にしないところだった。


H君からはMETALLICAメタリカ〕とSLAYER〔スレイヤー〕を教えてもらい、そこから色々なバンドを聴くうちに自然とユーロ・スラッシュも聴き始め、辿り着いたバンドの一つがDESTRUCTIONであり、今回はそのDESTRUCTIONの3rdアルバム「RELEASE FROM AGONY」を取り上げている。


DESTRUCTIONはSODOM〔ソドム〕、KREATOR〔クリーター/クリエイター〕と共にジャーマン・スラッシュ三羽烏と称されるバンドだが、3バンドの中ではDESTRUCTIONが最も技巧派という印象がある。


初期のDESTRUCTIONは「超絶的に上手い」というタイプではないのだが、この3rdアルバム「RELEASE FROM AGONY」では前作までの粗さというものが後退し、複雑な構成の曲が増えており、聴いていると彼らの世界観に引き込まれ行く。


そして、吐き捨てるようなSchmier〔シュミーア〕のヴォーカルに狂気を感じるのである。