#0322) MISPLACED CHILDHOOD / MARILLION 【1985年リリース】

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10代後半の頃(1980年代後半)、アルバイト先で仲良くなったU君という友達がいた。


お互いにロック好きということでU君とは、そう時間をかけずに深い付き合いになった。


ロック好きの仲間が増えると何が楽しいかというと、お互いの好きなロックの話をすることが出来るのはもちろんなのだが、自分の持っていないレコードやCDの貸し借りが出来ることが何よりも楽しい。


今のように定額制の聴き放題音楽配信サービスみたいな便利なものは無い時代であり、自分が買うことが出来るレコードやCDの量には当然ながら金銭的な限度あった。


そんな時に自分の持っていないレコードやCDをロック好きの仲間と貸し借りが出来るというのは、今の時代では想像し難いと思うが大変ありがたいことだったのだ。


U君との付き合いを続けていく中で彼のお兄さんとも仲良くなれたのだが、お兄さんは熱狂的なプログレッシヴ・ロック・マニアで膨大な量のレコードやCDを所蔵していて、その中からあれやこれやと見繕っては筆者にプログレのレコードやCDを貸してくれた。


実のところ彼が見繕ってくれるレコードやCDは英国以外の欧州のアーティスト(ユーロ・プログレッシヴ・ロック)が多く、知らないものばかりだったのだが、今回取り上げているMARILLION〔マリリオン〕は以前からその名前を知っていたアーティストだった。


今回取り上げている3rdアルバムの「MISPLACED CHILDHOOD」は当時の洋楽雑誌である「MUSIC LIFE」や「音楽専科」に広告が大きく掲載さていて、以前から聴きたいと思っていたのだが、なかなか手が出せずにいたアルバムだった。


それをU君のお兄さんと仲良くなることにより聴くことが出来たのは有難い話であり、筆者はこのアルバムを貪るように聴いた。


MARILLIONの音楽性はPeter Gabrielピーター・ガブリエル〕在籍時のポップ化する前のGENESISジェネシス〕からの影響が強い前時代的なものであり、シンセポップが主流だった当時の英国のメインストリームからはかけ離れていた。


しかし、この場末の劇場で観るオペラのような世界観は、筆者のような「安っぽいロマンティスト」の心を強烈に引き付けるのでる。


MARILLIONはポンプ・ロック(Pomp Rock / 華麗なるロック)とも呼ばれているのだが、このアルバムはプログレッシヴ・ロックといよりも、ポンプ・ロックと呼んだ方が相応しい気がする。